釈尊の遺徳を顕彰する空心会でした

釈尊を祀る重文の多宝塔
釈尊を祀る重文の多宝塔

今月8日に定例の空心会(写経会)がひらかれましたが、この日は釈尊が臘月(旧暦12月)の8日に降魔成道(悟りを開くこと)を記念して行われる成道会で、臘八会とも称して各寺院で法要が実施される。

禅寺は、古来より「二祖三仏忌」の年5回の法要を大切にしてきました。二祖とは、その寺を創建した和尚(開山)の祥月命日に行う「開山忌」、禅宗の初祖である達磨大師の10月5日の命日に行う「達磨忌」である。三仏忌は、4月8日の釈尊の誕生を祝う「降誕会(灌仏会または花まつり)」、2月15日の釈尊の入滅にその徳を偲ぶ「涅槃会」、そしてこの日の12月8日の釈尊の悟りを祝う「成道会(臘八会)」である。

成道会の日には、修行道場を持つ禅寺は、12月1日から8日の朝にかけて釈尊成道を記念して修行僧が昼夜を通して僧堂で接心を実施する。大変厳しい修行でこの間は睡眠も結跏趺坐したままとり(臘八接心という)、最終日を臘八会に合わせるのが行事となっている。

写経においても、静かに座って調身、調息、調心に勤め,お釈迦さんの悟りの心に触れることで本来の自分、即ち仏の心を持った自分を取戻すことが求められる。

今日も定例の写経が終わると、全員そろって書院で斎座に就いた。書院の中央の床の間には、釈尊の悟りを祝って釈尊の条幅が掛けられ,言わば仏祖の前で日頃の修行(写経を通しての修行)を振り返り、慎んだのである。

人夫々が、日常生活の様々な局面で悩み、思い煩い、立ちすくみながらも、生病老死にわたる人生苦を克服しようとする、そのような「道業」を成さんと欲する思いの中で、この日の「食事五観文」を読み上げたのであった。

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