元勝和尚の年頭所感「より良く生きていくためには」

新年明けましておめで  とうございます。

皆様にとって幸多き年となりますように心からお祈り申し上げます。

今年は正月から雪が降り積もりました。この純白の雪景色のように一年清らかな心でありたいものです。

昔から「一年の計は元旦にあり」と言い、何事も最初が大事であり、一年で言えば元旦に計画を立てて物事を進めることが大切という意味ですが、他にも「一年の計は努力にあり」「一生の計は勤めにあり」など、一年の計画は日々の努力で決まり、一生の計画はまじめに勤めることで決まるということわざもあります。

ではより良く生きていくためには、何を努力し、何に勤めるべきでしょうか。

中国唐代詩人の白居易は、鳥彙道林禅師(ちょうかどうりんぜんじ)に仏教の教えの根本を尋ねました。すると禅師は、「諸悪莫作・衆善奉行」と答えられました。「悪いことをするな、善いことをせよ」という意味です。白居易は、「そんなことは、三歳の童子でも知っていますよ」と禅師にお話しすると、鳥彙和尚は動ずることなく「三歳の子供が知っていても、八十の老人すらこれを実行することは難しいぞ!」と応じたのです。

また、お釈迦様は「因果因縁」を説かれました。物事には必ず因(原因)があり、縁があり、そして結果があると。日々善因を積み重ねて行くことに努力し、この世に生まれた使命を全うすることが肝要なのです。

使命を果たすこと、それは”なりきること”に通じます。例えば、お父さんは「お父さん」になりきる、先生は「先生」になりきる。生きる勤めをきちんと果たすことを心がけたいものです。

日本には至るところに神様、仏様が祀られています。家のお仏壇の前に座り、ご本尊様やご祖先様に「自分はちゃんとしていますか」と問いかけ、お寺や神社に行けば手を合わせ「自分は悪いことはしていませんか?善いことをしていますか?」と問いかけることが、より良く生きて行く礎になります。自己を見つめる機会をどうか作ってください。

当院は、通年座禅会や写経会を行っています。皆様にもご参加いただき,自分を見つめ直し、より良い日々をお送り頂きたいと存じます。

本年もよろしくお願い申し上げます。

   平成27年 元旦     徳光院住職

                     橋本元勝 合掌

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